【静岡がやばい!】最悪の侵略的植物が「東洋一の湧水」に侵入

静岡県清水町を流れる、清流・柿田川。富士山周辺に降った雨や雪が豊富に湧き出ることから、「東洋一の湧水」と呼ばれ、国の天然記念物に指定されており、周辺の市や町の水源として重宝されていますが、ある異変が起きていました。
国交省沼津河川国道事務所担当者によると、「他の植物が生息できなくなり、取り返しがつかないことになる可能性もある」とのことでした。

「東洋一の湧水」で、何が起きているのでしょうか。

目次

「東洋一の湧水」に侵略的植物

静岡県清水町を流れる、清流・柿田川は「東洋一の湧水」と呼ばれますが、地球上最悪の侵略的植物と呼ばれる「ナガエツルノゲイトウ」がその存在を脅かしています。南米原産の品種で、長い茎に「シロツメクサ」のような花をつける、一見どこにでも生えていそうな水草ですが、生態系への影響の懸念があり、特定外来生物に指定されています。

ナガエツルノゲイトウは処分もやっかい?

南米原産の外来種であるナガエツルノゲイトウは「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれるほど再生力・繁殖力が高く、日本では生態系や農業への悪影響の恐れがあることから特定外来生物に指定されています。白い花を咲かせるのが特徴で、成長すると茎の長さは1m以上にもなり、輸入や栽培、運搬などが原則として禁止されています。

名称:ツルノゲイトウ 

原産:日本(本州西南部、四国、九州、沖縄)、台湾、熱帯アジア

光量:普通 20W×2~4本

水温:20~27℃

形態:有茎水草

10年ほど前から九州から関東地方を中心に見られるようになりましたが、近年はさらに拡大。年を追うごとに被害が深刻化しています。当初は河川や沼などで見られたナガエツルノゲイトウですが、近年は用水路などを通じて水田に流入し、田一面に繁殖するケースも確認されています。こうしたことから、国や自治体は生産者に対し注意喚起を行っていますが、国内で発見されて間もない外来種ということもあり、対策がなかなか進んでいないのが現状です。

「抜いても刈ってもダメ」“最強の侵略的植物”ナガエツルノゲイトウの防除のポイント|マイナビ農業 (mynavi.jp)

処分方法も、ナガエツルノゲイトウは細かな断片からでも再生できるので抜き取って別の場所に移動することも禁止されており、雨に当たらない場所で十分に乾燥させるなどして枯死させてから、ビニール袋等で梱包してから廃棄しなければならない等とっても慎重な防除が求められています。非常にやっかいな侵略植物です。

他の植物が生息できず、取り返しがつかない可能性も

与える影響としては以下のことが考えられます。

・繁殖力が半端ない。水田の中に入り込むと、稲の生育が妨げられる。

・水辺で繁殖すると、草が一面を覆い、川の流れが悪くなる。日光が遮られ、酸素が減れば、在来種の魚や水生植物の生態に悪影響を及ぼす。

・農作物への被害も出かねない

静岡県の「東洋一の湧水」を何が何でも守るために、早期に原因を解明して、繁殖を少しでも抑えて、綺麗な環境と水を保って欲しいですね。

他の都道府県でも影響が

調べてみると既に茨城県南部を流れる新利根川流域、埼玉県戸田市、他の都道府県にも悪影響を及ぼしていることがわかりました。

茨城県南部を流れる新利根川流域で、水辺に生える外来植物「ナガエツルノゲイトウ」が猛繁殖している。場所によっては川を覆い尽くすほど広がり、水田のあぜなどにも侵入している。治水や農業への悪影響も懸念され、農家や行政関係者らは危機感を強めている。(福田祥史)

https://www.asahi.com/articles/ASR8X7DM0R8WUDCB009.html

今後の行政の対応は?

遮光シートで覆って枯死させる方法もありますが、ほかの植物も駆除してしまうリスクがあり、早期発見と早期の駆除が最も有効となります。

視察後にあった意見交換会で、稲敷市の筧信太郎市長はこう言って危機感をあらわにした。「決定的な対策が見つからないのが実情だ。駆除し続けて現状維持がやっとではないか。とんでもない金額がかかる大変な作業だが、取り続ける以外にないと思う」

「侵略的」ナガエツルノゲイトウが新利根川流域で猛繁殖 悪影響も:朝日新聞デジタル (asahi.com)

やはり簡単な方法等無く、地道に駆除活動をつづけていくしかないようなので、関係者の地道な駆除が求められます。

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